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2012年10月11日

2012年10月11日 (木)

「築年による住宅賃料の下落について」

「築20年で賃料は半値になるから投資できない」とある方は言った。
こんな理解の方が市場に少なからずいるのは、誠に遺憾だ。
住宅の賃料は意外に築年では下がらない。その証拠に、投資用マンションの表面利回りは築年でかなり高くなる。
これは、分母の売買価格が大きく下がるのに対して、分子の賃料があまり下がらないからだ。

不動産の価格の変化は、大きく2つで構成されている。
それは、①相場変動と②築年による下落である。
①の変動幅が大きい売買物件では、②が軽視されがちになる。
賃貸の場合には、①は大きくないので、②は重要な知見になる。

築年による賃料の下落については、これまでも引合いが多い。
クライアントの要件に応じて、弊社も以下のようなアプローチを取ってきた。

①築年による賃料下落のインデックスを作る
 新築を100とすると、築5年から5年おきにいくつになるか、というもの。
②駅やセグメント毎に築年による下落幅の違いを比較分析する
 需給が崩れているセグメントは、下落幅が大きくなる。
 何故なら、築浅しか埋まらず、築古は稼働が低く賃料が安くなるから。
③市況が変化した際の築年毎の賃料の動きを可視化する
 市況がよくなると、どの築年も全体に賃料が上がるのかというと、それは違う

結局、収益不動産の事業収支のパラメータは賃料や空室率や入口・出口価格などに集約される。
この中でも最も確からしい数字を埋めることができるものは、将来の賃料になる。
築年による賃料に着目するクライアントは、蓋然性のある情報に絞り、既にハイレベルな領域に到っているケースが多い。

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