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2011年10月5日

2011年10月 5日 (水)

「会社史上最高の仕事」

東日本大震災の被害者数の推計を弊社は3/15(発生4日後)に発表しています。
その算出方法が的確で結果が正確であったことが証明されたので、報告しておきます。
http://a-lab.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/315-fcf1.html
 
3/15時点の死者1,767人、行方不明者5,788人。
波打ち際に無数の遺体が存在すると伝聞情報が流れるが、身元確認されない限り数値は更新されない。
このような足し算では実態が分かるのに数か月はかかると考え、逆発想をする。
浸水被害者から死者・行方不明者・避難者数を引き算するのだ。
浸水被害者推計はa-lab:46万人、7/8の国の統計が51万人。
被害者総数はa-lab:17,127人、9/11の警察庁公表数値が19,798人。
半年を経てこうして比較してみると、あまりの精度に当たり前のように思えるかもしれない。
しかし、想い出して欲しい。1週間経っても、身内の安否も確認できなかった状況だったことを。
 
現場の状況は断片的な映像だけで、現場に入ることすらできない状況の中、、
専門家としての洞察力は以下の通り。
・建物被害は阪神淡路大震災と比較して、圧倒的に少ないと想像される。
・津波の被害は南三陸町に見られるように、沿岸部は壊滅的である。
・津波被害の経験のある地域なので、しかるべき避難はされている。 
だから、引き算をすれば、東京に居ても当てることができるはずだ。
そして、被害者数を最小限にするには、被害想定を正確にして、自衛隊の初動動員数を増やすしかない。
人の命の救助は1週間しか持たないから、一刻の猶予もない。
だから、寝る間を惜しんで全精力を注いで、未曾有の被害を的中させなければならなかった。
 
自分にしかできないことで奇跡を起こすことが、私の存在意義である。
震災発生1か月後に、復興のシナリオを悠然とまとめるシンクタンクとは生き方・考え方が違う。
アイデア勝負で、予測を当てることに執着し続けてきた研究者として、今回の仕事が人生で一番誇らしい。
「生業の誇り」と「人間の気概」と「社会への貢献」をすべて満たした初めての仕事だから。
 
但し、仕事はまだ終わっていない。
警察庁の発表数字は、「死者数は発見、収容された遺体の数で、行方不明のまま死亡届が出された場合は死者数に含まれないが、行方不明者から除かれる」と書かれている。
「行方不明のまま死亡届が出された」数は、9/2現在、3281人なので、23,079人となる。。
私は3/15発表後も被害者数の実態は約3万人と非公開に話してきた。17,127人は最善の避難が行われた前提の結果でしかない。
 
最後に、私が経営者として4/1に全社員に向けて発信したメッセージの一部を公開します。
「激動の3月が終わり、今日から心機一転、新年度に取り組もうと思います。
 今年の目標は想定の営業利益を達成し、1億円の義援金を出しながらも、
 社会の皆様に、自分たちにしかできない仕事で、役立つ企業であることを明示することです。
 これはお金儲けと社会貢献を両立させ、誇らしく生きるということでもあります。・・・」

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